ロン毛取立人

戦慄怪奇ファイルコワすぎ!と逆転裁判とワンピースで身体の半分が構成されている腐女子です。

貸せッ!!曇らせはこうやる!!!(In Stars And Time レビュー)

ブログタイトル通りです!!

 

2024年もあっという間に3月になりました。今年初ブログです。筆不精すぎる。

 

オタク、ループ物は好きですか? ……はい、ではここでブルアカのヒフミになります。

 

私には、好きなものがあります!

 

平凡で、大した個性もない私ですが……自分の性癖については、絶対に譲れません!

 

特に、ループ終盤、メンタルが限界になった主人公が、普段通りを取り繕おうとするものの周囲から見たら違和感ありまくりで「大丈夫?」って心配されるシーンがあって、

 

最初はどんな壁にぶち当たっても仲間と一緒に真摯に立ち向かっていけたのに、ループを繰り返すうちに攻略方法も全部理解してしまって一人で全部こなすようになってしまう主人公が好きです。誰にも苦しみを理解されずに、たった一人で泥沼の中に沈んでいくような主人公がいて……!

 

最後の最後に愛すべき仲間たちに手を差し伸べられて、ずっと一人頑張ってきたこれまでが少しでも救われるまでのカタルシスが、最後には確かに希望で終わる物語が、そんなループ物が私は好きなんです!

 

誰が何と言おうとも、何度だって言い続けてみせます!

 

私たちの描く性癖は、私たちが紹介するんです!

 

終わりになんてさせません。まだまだ(ループを)続けていくんです!

 

私たちの物語……私たちの、In Stars And Time を!

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はい、そんなオタクの邪悪な欲望を全てパーフェクトに満たした素晴らしいゲームのレビューを今からします。何故ならめちゃくちゃ流行って二次創作イラストを浴びるほど見たいし漫画も小説も読みたいからです。絶対にオタクが大好きなゲームなのに全然日本で盛り上がってないのが、許せねえ……。

 

注意事項として、このブログにはプレイ体験に支障はないだろうレベルのネタバレが含まれます。というかぶっちゃけこの記事を読む前に先にDLしてプレイしてくれ!!! 絶対後悔しないので!!!

 

1 In Stars And Timeとは?

 

この記事の前書きを見てもらえればもう火を見るよりも明らかなのですが、タイムループを題材にしたRPGです。ファンタジー世界で、ラスボスのいるダンジョンに挑む前日と、突入日の二日間をひたすら繰り返して、あるのかもわからない時間の牢獄からの脱出を目指します。

 

insertdisc5が開発し、Armor Games Studiosから2023年の11月に発売された俗に言うインディーゲームです。steamとswitchから発売中! 私はswitch版でプレイしました。

私がクリアするまでの時間は26時間ほど。ですが人によって時間はマチマチです。

 

store.steampowered.com

store-jp.nintendo.com

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このタイトルと共にデカデカと描かれている隻眼の魔法使いみたいな見た目のキャラが主人公です。名前はシフラン!(翻訳の都合でシフリンだったりするらしいですが、私はシフラン呼びをします)男性か女性かは正式に定まっておらず、公式には男性寄りのノンバイナリー(性自認が男女とも定まっていない人)で、公式だと一人称は僕です。小さくて可愛い。いつだってジョークを言うべきところを探しているお茶目で穏やかな主人公です。彼(便宜上)が滅茶苦茶になるのを体験するゲームです。

 

この、他のRPGだと冒険の中盤に加入してその暗い過去とミステリアスな風貌からファンを沼らせそうな見た目の男が主人公なんです!!

公式で

悩むと気落ちして、強迫観念に襲われることがある(なんとか生きているので心配しないでね)。

と言われています。もう嫌な予感しかしない。

 

RPGでシーフとか吟遊詩人とか、アーチャーとか、いかにも裏切りそうな、ミステリアス飄々キャラが好きになりがちな人は、絶対に向いてます。そのタイプの男が精神的にも肉体的にもぐちゃぐちゃになるゲームです。最高。

 

このゲームには最初に堂々と注意書きがあるのですが、精神的に追い詰められる描写、死の描写、ちょっとしたホラー表現なんかが含まれます。出来ればメンタルを健康に保った状態でプレイする事をお勧めします。あと、一気にプレイできるタイミングでプレイする事を強く強く推奨します! 何故なら続きが気になって連日夜更かしする事になるからです。私の事です。

 

総じて「Undertale」や「OMORI」が好きな人ならハマるタイプのゲームです。あとは「Milk inside a bag of milk inside a bag of milk」なんかも好きな人はハマると思います。海外ゲーの単色ドットゲーが好きな人にお勧めです。私の事です。

 

戦闘システムも誰もが知っているジャンケンシステムなので、最初の数回敵との戦闘をすればすぐに慣れます。システム上同じ敵と何回も戦う事になるのですが、意外と飽きがこない、不思議なバランスです。

 

以下、公式の紹介文引用です。

 

――もし、過去の失敗を何度も何度も繰り返されるとしたら、あなたはどうする?

『In Stars and Time』は運命によって結ばれた”家族”である「シフラン」と仲間たちが、悪の王の暴政を終わらせるために戦う物語。しかし、勝利を目前に悲劇は起き、時計の針は巻き戻り始めた。そして、すべてをやり直すことになってしまった。

ループに気づいているのはあなただけ。
繰り返しの目覚めに作り笑いさえも擦り切れ、それでもなお、希望を胸に歩み続ける。時の悲劇に永久の終止符を打つために。

ループを繰り返すごとに得られる知見は、行く手を阻む試練に対する新たな解決策となり、より良い選択肢を選ぶことを可能にしていく。記憶の鎧を身にまとい、「ウツロイの神」に祈って仲間の能力を上げて、恐ろしい敵にジャンケン勝負を挑もう。その先に待つ真実を求めて。

 

 

この文章だけでゴリッゴリに性癖を抉られるであろう音が盛大に鳴ってますね……ゲヘヘ、最高! ギャヒ!

 

2 愛すべき仲間のためにループしよう、何度も何度も何度も……

 

ループ物というのはよくあるテーマであり、探せばどんな媒体であっても数え切れないほどの作品があると思います。その中でも、このゲームの輝きを一層強くしているのが、「ゲームのプレイヤーも主人公と共に、終わりの見えないループの全てを体験する」点に尽きます。

 

私が過去に見たり読んだりしたループ物の作品はいくつかありますが、それはとあるループの終わりを切り取った作品であったり、途中の過程をダイジェストにされていたりするものが多いのです。だって本当に一から十まで描いていたらいくつ紙面があっても足りませんし、同じことの繰り返しは面白くないから! そりゃあ、一番面白い部分だけを提供するのが理想です。

もちろんそれらのループ物は沢山の名作揃いですし、私が覚えているものもそうです。

 

そこにこのゲームの特色が色濃く表れてます。

 

ループの始まりから、プレイヤーはずっっっっっと、ただの一度も逃れる事無く、この果てが見えない、ゴールすらあるのかも分からない地獄の日々を主人公と共に過ごす事になります。ずっと、光の見えない暗闇の中を模索し続けます。

 

最初は一言一句きちんと読み込んでいた仲間の言葉も、一回二回と繰り返す内にもう見飽きた言葉の羅列に変化し、どれだけ仲間の中で絆を深める感動的なイベントがあっても、次回のループでは主人公以外誰もその内容を覚えていませんし、二度目、三度目は既視感しかありません。それどころか面倒だからさっさと終わってくれとすら願う始末!何度も何度も周回プレイをしまくった顛末のようなものを問答無用で味わう事になります。代り映えのしない町の住民たち、確かに人間なのに、あたかも舞台脚本の登場人物のように見えていく仲間たち……最初から最後まで主人公のシフランと共にループを繰り返すことで、プレイヤーの心境とシフランの心境が完全にシンクロします。

 

ですが何度もループを繰り返すにつれ、同じような会話に思えてもほんの少しだけ違う部分も出てきたりするので、その違いを探すのがどんどん楽しくなってきます。悲しいかな、楽しみ方がシフランと同じです。

 

システム的に、一度聞いた会話は(シフランがぼんやりするという名目で)早送りできるようになるというのも大きいです。最初は楽しく聞いていた会話も、次第に右から聞いて左から流れていく状態になり、全てが台本の台詞のように感じる……主人公の境遇に没入させる手段として、これ以上のものはないでしょう。ループの記憶は自分以外引き継がれないので、他のキャラクター達はいつでも真摯にシフランに話しかけてくれるのですが、どんどん疲弊していくシフランには届きません。

 

訳が分からないまま終わりの見えないループに取り込まれ、最初こそループの力で上手くいった! と喜ぶ彼を微笑ましく見るのですが、次第にどれだけ手を尽くしても再びループが始まり、絶望に打ちのめされるのを見ることになります。本当に何度も何度も何度も……。

 

ループを繰り返す中でどんどんシフランの様子がおかしくなっていくのを、仲間たちは何度も何度も「大丈夫? 悩みがあるなら何でも聞くよ」と手を差し伸べてくれます。ですが、シフランはその手を決して取りません。にっこり笑った表情を張り付けて「大丈夫だよ!」と言うばかりです。

何もかもをぶちまけるのは簡単です。でも、何も変わらなかったら?秘密を打ち明けることで、皆から嫌われてしまったら? それになにより、いつも通りの台本を逸脱してしまったら、自分の精神が崩壊してしまう!!

 

それでもシフランが諦めずにループを続けるのは、偏に仲間の事が大好きだからです。誰一人として覚えていないのに、たった一人、心中で家族と呼び続ける程に!

 

3 魅力あふれる仲間たち

 

シフランには四人の仲間がいます。最終的には全員の事が大好きになります。皆シフラン含めて仲間の事が大好きですし、シフランも仲間の事が大好きです。最高の世界、最高が故に地獄になるんですが……

 

ミラベル

肝っ玉世話焼き世界救済侍祭。大きなリボンが可愛くてキュート。彼女が一人だけラスボスである「王」の攻撃から逃れたことにより、救世主としてラスボスを倒すことになります。圧倒的主人公ポジション。世話焼きですが結構繊細で、他人との距離感を常に考えたりしています。彼女も大体私と同じ性癖なので、美少年が怪物に襲われるホラー小説読んで興奮したりしてます。

 

イザボー

パワー系戦士。パーティー内の誰よりも人の事をよく見ていて、シフランの小さな変化にも目敏く気付いて色々と気に掛けてくれます。ジョークを言い合って笑いあうのは本当に可愛い。とある一点でプレイヤーとシフランを非常にやきもきさせる事になります。パーティの精神的支柱で、プレイヤーとしては彼の存在にかなり助けられました。恋愛小説とか乙女チックなものが好き。KAWAII!

 

オディール

私の推し。四十代女性研究者で、十歳以上離れているパーティメンバーの事が表に出さないけど大好きで、高所恐怖症で好奇心旺盛な皮肉屋とかちょっと属性てんこ盛り過ぎる。滅茶苦茶可愛い。パーティのメンバーにも「新しい事を知ろうとしてるオディールの顔は可愛い!」と言われている。私もそう思います。カッコいいところは本当にカッコいい。あと戦闘面でとても頼りになる。大好き。

 

ボニー

十歳にもなってない子供。でもパーティ全員ボニーの事が大好き!私も好き!戦闘面では何もできないものの、ダンジョン探索中の「おやつリーダー」として、仲間内の胃袋事情を一手に引き受けている。こんなに愛らしい子供がいますか??

人に触ったり、触られるのを慣れていないシフランに、彼(もしくは彼女)が先生になって教えるイベントがあるのですが、あまりにも愛おしい。

 

……と、私は愛おしい仲間たちの事が大好きです。彼らの幸せのために最後までプレイしたといっても過言ではありません。

 

あともう一人、敵か味方かわからないけど絶対にcv石田彰だろって感じの人外がいるので、彼の魅力は是非プレイしてみて確かめて下さい。

 

4 死

シフランがループするトリガー、その大部分はです。死んでループするストロングスタイルです。ですが死への痛みがなくなったわけではないので、毎回ちゃんと苦しんで死にます。

 

最初の方こそ死んでループするたびにちゃんとリアクションを取ってくれるのですが、十回二十回、……百回とループを繰り返すと、死に対して物凄く淡泊になります。よく寝たとか言います。まあ見てるのは悪夢なんですが……。

 

死に慣れてくるのはプレイヤーも同じで、感覚が麻痺した結果、ちょっとしたショートカットの為にバナナの皮で滑って死ぬとかを繰り返すようになります。

 

ありとあらゆる方法でシフランは死にまくります。戦闘に負けて、岩に押しつぶされて、時を止められて、はたまたアレルギーで……兎に角多種多様な方法で死にます。このゲームで一番聞くBGMは間違いなくシフランが死んだ時のBGMです。

 

そりゃ何回も死んで自分が生きてるのか死んでるのかすら分からなくなった人間が縋るのは、唯一変わらない台本通りの舞台劇だよな~~~~!!! ぎゃは~~~最高すぎる~~~~!! オタクの中の邪悪な部分がボコボコにされてる~~!!

 

シフランは曇りまくります。曇るっていう言葉で言い表していいのかわからないくらい精神と肉体をぐちゃぐちゃにされまくります。オタクは(主語が大きい)……そういうのが大好き!

 

微かにあるかもしれない希望を何度も何度も繰り返し、そのたびに希望がへし折られ、心身ともにボロッボロになっていくシフランの果てしない旅路を祈りませんか?

一緒にこの作品の輝きに脳を焼かれませんか!? 突然5000字書くくらい狂ってるんです! 是非このブログを読んだ奇特な貴方も同じ気持ちを味わって貰えませんか!? 何卒、何卒よろしくお願いします!

 

では、私はもう一回プレイしてきます。胸が痛いよ~~~~シフラン、邪悪なオタクを許してくれ!!!それじゃあ!!

 

 

 

梶ちゃんの事がめちゃくちゃ好きな貘さんを冷静に振り返ろう

ブログタイトル通りです。

 

オタク!!「嘘喰い」読んでるか?!!?!!?

 

読んでなかったら今すぐに読め!!!!!!!!!

2万円くらい握りしめてもらえたら全巻買えるので全買ってくれ!!!!!

全巻49巻を買うのは困難な人は屈指の名作エアポーカー編が終わるまで買ってください!!! 

 

 

43巻です。とってもお得ですね。

 

まさかいないとは思いますが念のために書いておくと、嘘喰いというのはかつて週刊ヤングジャンプで連載されていた、まじで地球がひっくり返るほど面白いギャンブル漫画です。良質なギャンブルと、同じくらい血湧き肉躍る暴力を真正面から浴びる事が出来ます!

 

 

というわけで、今回はこのブログを書き始めて以来はじめての、一つのCP(貘梶)についてひたすら書く記事です。なんと!今までも色んな"思想"をブログに書いてきたがCPについて語ることはなかった……だがもうダメです。ロン毛取立人の理性は終わりです。

 

当たり前ですがネタバレしかないし未読者の方には全く配慮していないブログになるので、とにかく全人類嘘喰いを読んでください。

 

 

 

ではまずは二人の関係の前提を振り返っていきましょう。

 

貘さんは言わずと知れた絶対的主人公。

兎に角顔はいいわ頭脳はピカイチだわ体力ゴミカスだわでやりたい放題魔性の男をしてますね。

 

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流石は公式で散々悪魔やら女狐やら言われてる男は風格が違う。

 

対して梶ちゃんは「嘘喰い」のもう一人陰の主人公ですね。

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未だにこの表紙で梶ちゃんが喰ってるイカみてえな奴が何なのか分からない。

 

第一話では本当に普通の一般人だったのが、ぶっ飛んでる文字通りの死闘を経て成長し、最終的に裏社会の男どもにモテモテになる過程が愛おしいね……。最後までいったら少なくとも貘さん含め3人は梶ちゃんの事好きだからね……。

 

そんな二人の関係性は「友人」「信頼のおける仲間」「恩人」「(ほぼ)家族」「師弟」「憧れ」「命よりも大事(主に梶ちゃんが貘さんに対して思ってる)」と、回が進むにつれてどんどん複雑になっていくところが、……良い!!!

 

私にも「いや、貘さんと梶ちゃんはそういうんじゃ、……ねえから!!」と思っていた時期もありましたが、エアポーカーを経てからは「いやこれ恋愛感情無い方が逆に不健全じゃない??」と思うようになりました。人間って不思議ですね。

 

 

基本的に嘘喰い本編を読んだ後に読者に強く残るのは貘←梶のデカ矢印だと思います。

 

基本的に梶ちゃんは最初からずっと貘さんの事を考えているし、ず〜っと貘さんの背中を追い続けているので、梶ちゃんが懸命に向けてる感情の方が印象に残りやすい。

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基本的に梶ちゃんのスタンスが"犬"そのものなので、つい応援したくなってしまう。矛盾遊戯の上のコマとかは印象的ですね。まさに犬だ……。

 

貘さんに大きく人生を良くも悪くも狂わされた梶ちゃんが、追いかけるには遠すぎる貘さんになんとかして数ミリでも追いつこうとする姿が、私を狂わせるわけです。

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この見開きは強くあろうとする梶ちゃんを象徴するページで、全梶推しが泣くところですね。

 

つまり何が言いたいかと言えば、とにかく嘘喰いは初見ではどうしても梶ちゃんから貘さんへの矢印を認識しがちなんですよ!!

 

だがしかし待ってほしい。

 

梶ちゃんに憧れられてるばかりの貘さんだが、細かいところをみると「ん??」という描写が、結構……ほんとに結構ある!!!

 

というわけでこれは貘梶の腐女子が特に印象に残っている、「貘さんお前それはいくらなんでも梶ちゃんの事好きすぎるやろ」シーンを努めて冷静に振り返る記事です。

 

 

パチ屋の出会い

 

貘さんと梶ちゃんのファーストコンタクトはパチンコ屋だということは皆さんご存知の通りですね。

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相手の嘘を喰って勝負に勝つこの漫画において、馬鹿正直に親切心から貘さんにボーナスタイムの存在を教える梶ちゃんの、この漫画における圧倒的なヒロイン力を伝える名シーンです。

 

49巻の最後まで読んでもまじで何で貘さんがあの時パチ屋にいたのかわかんないのがまた面白い。

見た目はピカイチだが内容はクッッソ微妙でお馴染み実写映画の方が二人の出会いがまだ百歩譲ってあり得そうなところなのがまたじわじわくる。

 

このパチ屋での出会いから二人は即AVを一緒に見る仲(???)になるわけですが……。

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腐女子に擦られ続けられてるシーン。

 

 

嘘喰いを始めて読んだ時は最初の三話くらいは貘さんが梶ちゃんの日常の困った!を解決するほのぼのストーリーだと思っていたわけですが、廃ビル編になってから様子が変わってきます。

 

貘さんはどこをどう見ても100%一般人そのものの梶ちゃんを裏世界のギャンブルへと誘う。

普通であれば絶対に割に合わない。序盤の梶ちゃんは基本役に立たない。梶ちゃんも貘さんも普通に死ぬ可能性がある。一体なぜ貘さんは梶ちゃんをそばに置いていたのか。

 

——その答えは外部インタビューで作者の迫先生が教えてくれていた!!!

 

【ブックライブ独占インタビュー】『嘘喰い』完結記念特集 - キャンペーン・特集 - 漫画・無料試し読みなら、電子書籍ストア ブックライブ

 

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そして梶の人柄を好きになったからです。

そして梶の人柄を好きになったからです。

そして梶の人柄を好きになったからです!?!?

 

……え〜、取り乱しましたが、つまり貘さんにはなんの裏もなく、パチ屋でボーナスの存在を教えてもらった時から「え〜!?なにこの子めっちゃ優しい好き〜!!」ってなってたわけですね〜ってちょっと待てぃ!!!!

 

失礼しました。つい千鳥になってしまいました。

 

 

貘さんは最初から梶ちゃんへの好感度ほぼMAX状態で始まっているのが偉大なる迫先生によって明かされました。

 

序盤の貘さんは結構オラオラ系でぐいぐい引っ張っていく兄ちゃんような言動が目立つのですが、根本にあるのは「やだ〜この子めっちゃ好き〜!」なわけです。

好きすぎるな、梶ちゃんの事が。考えてる事着せ恋の喜多川海夢と同じだぞ。

 

多分このインタビューで一番ダメージ受けてるのは間違いなく貘さん。主人公なのに。完結記念インタビューなのに。

 

②俺のもんだ発言

 

 

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あまりにも多くの腐女子を叩き落とした伝説のセリフですね。石油王のセリフだよこんなん。

 

そしてやはり注目していただきたいのは貘さんの表情。

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梶ちゃんの身を案じている時の貘さんの表情がこれで(やさし〜!!!)、

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梶ちゃんのろくでもない親を見つけて俺のもん発言する直前の顔がこれです。怖い!!同じ「……」でも全然違う!!

絶対に生涯梶ちゃんは貘さんのこの表情を知らないだろうという確信!

ちょっと梶ちゃんの事好きすぎるでしょ。

 

腐女子は未来永劫この発言をしゃぶりつくすしかねえんだ……。

 

あとこの序盤も序盤の段階で梶ちゃんは一緒にAVを見ていた部屋を引き払って貘さんと一緒にホテル暮らしをしているというところもグッときますね。

囲ってる!?!

 

③道を踏み外す

 

舞台は進み警視庁の迷宮の中ですが、ここにきて個人的に一番貘さんが梶ちゃんの事好きすぎてどうしたんだと思うシーンがあります。

 

それは門倉立会人が作った迷宮が、Blackというゲームを元に形成されていると貘さんが確信するシーン。ぶっちゃけややこしいので説明が難しいのですが、とにかく貘さんはその悪魔的頭脳を持って迷宮の全貌を暴いていきます。

 

そして問題のシーン。

 

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いやこれは貘さんが冴えてるだけでは!?!!?!!

 

梶ちゃんのおかげで〜とか言ってるけど梶ちゃんはその時割と自分の事で手一杯だし貘さんを助ける意図は一切なかったと思うが?!!?!

 

いや確かに梶ちゃんのメールの一文がきっかけでひらめきを得たところはあるかもしれませんが、それにしたってデカく言い過ぎでは?!梶ちゃんのこと大好きじゃん!!!!?

 

百歩譲ってLファイルの件では梶ちゃんは確かに冴えてた!それはナレーションの人も言ってるので確かなんですよ!

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でもそれ以外は貘さん無意識に梶ちゃんの事持ち上げすぎじゃない??!

 

このように嘘喰いでは、どう考えても自分が冴えすぎてるだけなのを「梶ちゃんのおかげ、梶ちゃんがキモ冴えてるわ」とか言ってしれっと梶ちゃんの手柄にしてる貘さんが描写されます。

 

梶ちゃんは特に何もしてなくても貘さんの中で勝手に好感度が上がり続けている訳ですね。ちょっと怖くなってきた。

 

梶ちゃん主人公の恋愛ゲームがあったら、何もしなくても貘さんルートには行けるってコト!?シンプルバグじゃん。

 

④ずるい男・斑目

 

基本的に貘さんは対梶ちゃんに対してズルすぎるスタンスを取っています。

 

それは「梶ちゃんの人生狂わせるだけ狂わせておいて、最後の選択は梶ちゃん自身でさせている」事です。

 

プロトポロスでの卍の時も

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ここまで言っておきながら次のページでは「彼が望むなら協力して欲しい」っつってるんですよ!!

 

な〜にが望むならじゃ!!!!どう足掻いても逃げられないところまで梶ちゃんをズブズブにしてるのは貘さんやろが〜〜い!!!!あと望むならとか言っときながら実際に梶ちゃんが貘さんから距離取ったら地獄の果てまで追っかけてきそうなのはお前お前お前〜〜〜!!!!!!!!!!!!!!!

 

……失礼しました。もう努めて冷静とか無理です。貘さんが強すぎる。

 

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確かに貘さんは最序盤から梶ちゃんの事がめちゃくちゃ好きなので、このスタンスは揺らいでいません。ずっと「無理してついてくる事ない」とは言ってるんです。

 

でも湿度が違うじゃん!!!!!!!!!

7巻と30巻では同じ意味のセリフでも貘さんから梶ちゃんに対する湿度が違いすぎるんだよ!!!!!

 

因みに貘さんはこんな事を言っておきながら、「おれのかんがえたちょうかっこいいかじちゃん」の幻覚を心の中に飼っています。

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これは貘さんが溺死間際に見た激烈に成長した梶ちゃんとハルと一緒に屋形超えをするというめちゃくちゃ都合の良い幻覚。

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脳内で自分の生み出した梶ちゃんと自由自在に会話することもできる!!ちょっと何言ってるんだ??

 

意味わからん……手放す気一ミリもねえだろ……梶ちゃんに選択させてるようで全然させてないよこの男……。

 

貘さんが「最強の梶ちゃん」の幻覚を見ている横で梶ちゃんが「自分がずっと願っていた、誰かに必要とされ、その上で格好良い死を与えてくれる存在」としての貘さんの幻覚を見ているところもポイントが高い。なんだこの二人。

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梶ちゃんがこんな事を考えている一方!!!

貘さんは「超カッコいい俺の梶ちゃんとドキドキワクワク最高の屋形越え!!」みたいな事を考えてるんだからその差がひどい(褒めてます)

 

いやでも改めて振り返ると貘さんのなかで理想の梶ちゃんが美化されまくってて笑えてくるな……梶ちゃんの中では死神なのにな……。

 

 

 

⑤終わりに

 

特に印象に残っている貘梶論拠シーンをご紹介してみましたが、いかがでしたでしょうか。

 

自分でも纏めてて、思ってたよりも貘さんが梶ちゃんの事めちゃくちゃ好きでびっくりしました。運命力ってこういう事を言うのかもしれません……。

 

私は嘘喰いと出会ってから、ずっと梶ちゃんが貘さんに屋形超えを挑むところを考えては苦しくなっています。して欲しい〜〜〜するな〜〜〜!!あ、でも嘘喰い80巻で貘さんと真の意味で対等になる為にホテルを出ていく梶ちゃんを見た時は屋形越えの布石か?!っと思って身構えましたが、その後もずっと仲良くしてくれていて嬉しいです。一生一緒にいてくれや……(流れるように全部ない話)

 

でも、嘘喰い梶ちゃん屋形越え編はないけど!!貘梶は、"ある"ので、そこだけはよろしくお願いします!!

 

 

最後に、貘さんが確実に絶頂したであろうシーンを貼ってお別れといたしましょう。

 

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う、うれしそ〜〜〜!!!!!!!!

基本的に貘さんは梶ちゃんが劇的に成長する瞬間に立ち会えてないので、成長した梶ちゃんが盤面を支配する場面を見て絶対に興奮していると確信しています。私はこのコマを斑目貘の抜きどころ」と勝手に名付けています。

 

では、一回貘さんがエクスタシーしたところで、私はエアポーカー編とKY宣言編を読み返してきます。それじゃあ!皆さんも読み返して下さい!

Re:ゼロから始める一万円う◯こ拭き生活(漫画マチネとソワレ感想)

ブログタイトル通りといったら引かれそうなので今回は言わない。

 

オタク、『マチネとソワレ』読んでるか!?!!?!!?!!?!

 

読んでなかったらまず読んで欲しい!!話はそれからだ!!世界はマチネとソワレを読んでから始まるから……(オタク特有のクソデカ比喩)

 

『マチネとソワレ』 大須賀めぐみ | ゲッサンWEB

 

まずはこのリンクに飛んで第一話を読んで欲しい。このブログタイトルの意味が全部わかる!

 

…………一話、読みましたか!?!

 

そう、この漫画は主人公が一万円でう◯こを拭く漫画である!!!!!!

 

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(いやこの漫画の肝は全然そこではないんだけど、この初手のインパクトがどうしてもぬけなくて……)

 

ところで話は変わるが、このブログの読者の貴方がオタクとして、一番興奮する瞬間はいつだろうか?

 

私はこの漫画を読んで確信した。

 

それは、「意味分からんくらい面白い作品に出会った時」であると!

 

そして、そう。

 

マチネとソワレは、意味わからんくらい面白い漫画である!!

 

(他には嘘喰いのエアポーカー編とかハンターハンターとかドクターストーン、喧嘩稼業も私は意味わからんくらい面白かったです)

 

真面目に書くと、マチネとソワレは大須賀めぐみ先生による激アツ異世界トリップ系演劇漫画である。

 

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えっ!?こんな『血湧き肉躍る漫画が描きたい』って言ってるゴリゴリ漫画バーサーカーの先生が演劇漫画を!?

 

……その通り!!『マチネとソワレ』は血湧き肉躍るゴリゴリのアクション演劇バトル漫画だ!!!

 

一話を読んでもらえたら大まかな事はわかってもらえるのだが、この漫画は五年前に死んでしまった天才俳優の兄の『2号』としてしか求められてなかった弟が、兄が死なずに自分が代わりに死んでしまった世界へと転移してしまうところから始まる。

 

めっちゃ続きが気になる導入〜!!めっちゃ続きが気になる導入と言いなさい。

 

この漫画の凄いところはとにかくページを捲ると息継ぐ間も無く『舞台への渇望』、『天才の兄への劣等感と強烈な自己承認欲求』『演者として周囲を巻き込んでいく狂気』『暴力』そして『異様に解像度の高すぎるTwitterのオタク描写』が襲いかかってくるところである。

 

『マチネとソワレ』は攻撃力が高い演劇漫画なので、私が作品に求めている要素を完璧に満たした上で百億点満点の答えを出してくれる。

 

それとはすなわち、『天才との才能の差』『狂気』である。これが嫌いなオタクおらんくない? 主語でかい? ごめん。

 

 

まずは『天才との才能の差』。

常に天才の兄・御幸と比較され、どんなに高名な舞台の主役に選ばれたとしても「弟だから」と言われ、母親にも兄の代わりとして見られている主人公の誠。 

そんな彼が凡人なのかというと決してそんな事は無く、彼はどちらかと言えば『努力型の狂人』である。

 

兄と比較され続け肥大した承認欲求、紛れもない本物の天才肌の兄と幼少期から一緒にいた事による日々の努力、舞台への渇望。それが彼を主人公たらしめている。

冒頭の一万円でう◯こ拭く行為だって、金が紙切れに変わった男の演技をする為だし……そして誠の涙ぐましい努力を平然と超えていくのが天才の兄である。狂いそう〜〜!!!!

 

そんな誠が兄に追いつき打ちのめそうとする話、絶対面白いじゃん。面白いんですこれが。

 

次に『狂気』。

 

この漫画、というか大須賀めぐみ先生全般に言える事だが、揃いも揃ってキャラクターに覚悟がガン決まって狂気に染まってる奴しかいない。

 

兄は『妊婦の役に入り込む為に想像妊娠する』とかやりたい放題している。

 

あととにかくこの漫画は演技に真摯すぎてよく人を殴る。あれ?初対面の人を殴っても許される世界なのか?と思うくらい殴る。流石は大須賀めぐみ先生だぜ。そもそも先生はこの世界は修羅の国って言ってたのでまあそういう事である。

 

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他にも穏やかに談笑した次のページでは、

 

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主人公が山に埋められてたり、

 

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(一応)ヒロインっぽい女はpixivでオメガバース設定で兄×夢主のnmmn夢小説を上げるゴリゴリの夢女子だったりする。

別の意味で狂気に染まり過ぎだろ。

 

因みにこの漫画は前述した通り異様にTwitterのオタクの解像度が高い。大須賀めぐみ先生は『ガチ』である。そんじょそこらの生ぬるいオタク像なんて鼻で笑えるくらいに解像度が高すぎていっそ恐怖を覚えるくらいにはなんかすごい生々しいオタク像がそこにはあった。

ヒロインが鍵垢ではないけど小説をTwitterにあげる時はリス限にしてるとこの生々しさとか……原作に出番全然ないけど大手の同人絵描きが一枚絵描いたら二次創作人気がめちゃくちゃ出たサブキャラとか……なんか全部『ある』。コワ……(まじの畏怖)

 

実写版ヲタ恋はこの解像度を見習ってほしいと思ったけどこの解像度を劇場で突きつけられるとオタクの大半が狂い死ぬのでやっぱりやめて欲しい。

 

そしてう◯こ拭く見開きと埋められる見開きで大体お分かりいただけると思うのだが、とにかくこの漫画、しいては大須賀めぐみ先生の漫画は、見開きの力が凄い。

多分私が今まで読んできた中でも一位を争う位、兎に角見開きのインパクトが凄まじいのだ。

見開きの為に読んでると言っても過言ではない。

 

 ここぞと言わんばかりに見開きに「狂気」「情熱」そして「カタルシス」を詰め込みまくっている。兎に角見開きを見てほしい。

 

マチネとソワレもそうだが、先生の前作の『VANILLA FICTION』の見開きはもうスタンディングオベーションしか出来ないものばかりなので、是非読んでほしい。

因みにこの漫画の登場人物である鞠山雪彦は私の中で未来永劫ベストファーザー賞を受賞しました。お前の事が嫌いな読者は絶対にいないよ〜!!!

 

 

 

最後に。私はアクタージュが好きだった。新刊は発売日に買い、毎日せっせこ人気投票に投票するくらいには好きだった。原作者のせいでもう二度と続きが読めないと知った時は恨み言を吐いた。(勿論マツキ氏に大してである)未だに私の予測変換でマツキタツヤと打つと💢マークが付いてくる。

 

あの漫画を読んで心を躍らせた時の私は、心の奥底に仕舞い込まれて、もう二度と純粋には出て来ないだろうと思っていた。

 

マチネとソワレを、読むまでは………………。

 

この漫画はアクタージュと同じ熱狂、同性間クソデカ感情、狂気を味合わせてくれた。それだけでも私は本当に嬉しい。ありがとう、大須賀めぐみ先生。完結までずっと応援しています。

 

そしてめちゃくちゃ面白漫画、マチネとソワレは2023年1月現在12巻まで発売中。1巻読んだら気づいたら最新刊まで読んでる!断言します!

 

読んでください!!!

 

ではこれから私は魔王を読んできます。それじゃあ。

 

2022年も終わるので今年のオタク人生を振り返る

二年ぶりの、ブログタイトル通りの一年総まとめ記事です。

 

オタク、コロナ大丈夫か?!

私は東京でイベント出た後コロナになったし大晦日に親がコロナ疑惑がかかって絶賛濃厚接触者である。

 

そんなこんなで絶賛引きこもり中ですが、二年ぶりに今年を振り返る記事を書く。年々更新が少なくなっていくブログなので、なんとこれで三記事目。いったい何をしていたんだ……。

覚えているうちに色々書くぞ。

 

 

一〜七月 同人誌を二冊出す

 

八月まではドラロナにハマっており、二月にCPwebオンリーにてジャンル初同人誌を、八月には人生で初めて東京のオンリーにサークル参加してニ冊目を出した。

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一冊目は自分で表紙を描き、二冊目はフォロワーに依頼して描いてもらった。どちらも8万字程度のそこそこ長編。

 

二冊目がとにかく難産であり、別のフォロワーに死ぬほど相談した(現在進行形で相談している)

三月中旬から考え始めて、五月二十四日までプロット作成にかかっている。(ファイトクラブ〜が確変です)

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因みにこのCPではあと一冊出したいなと思っている。今プロット考えてるぞ!!!!!何も決まらねえ!

 

結構この二冊目の話の存在が自分の中では大きく、己の物語の作り方が明瞭になるきっかけを与えてくれた。

(とりあえず書きたい要素を全部詰め合わせて、それを繋ぐことのできる大きな要素を一つぶち込む!)


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そしてこれはサークルの売り子をしてくれたフォロワー(今までの三人は全員別なので、長い付き合いのあるフォロワーにはめちゃくちゃ感謝である)とアフターで食った美味い肉である。普通に食べ過ぎて腹を壊した。

 

八月 僕のヒーローアカデミアDr.STONEを読む

 

DMMブックスの電子書籍のセールにまんまと釣られ、気になっていたものの読めていなかったヒロアカとドクストを全巻一気読みする。

 

ヒロアカの推しはホークスです……(懺悔)

なんか二次創作でよく見た、全てが最悪になったワートリの迅さんという感じがたまらなく好きである。

 

あと中古同人ショップやヨドバシなどでグッズが山積みにされているようなジャンルに触れたのが初めてだった為、「知ってる!これヒロアカで読んだやつじゃん!」と進研ゼミを始めた中学生みたいな新鮮な驚きを得られた。とてもよかった。

 

ヒロアカは間違いなく現在のジャンプを牽引するビッグ漫画の一つであるが、こんなに人に勧めづらい漫画だとは思っていなかった。

堀越先生の性癖は隠し切れてないし、今現在本誌の展開が絶望しかなくて毎週苦しんでいる。

ヒロアカを安易に人に勧める事は何らかの罪に問われるだろ。

 

そして、八月後半は永遠にドクストに狂っていた。主にスタンリーとゼノに狂っていた。

 

二人はドクストの物語終盤に登場するアメリカ人天才科学者と、その幼馴染のべらぼうに顔がいい超一流スナイパーなのだが、いかんせん距離感がおかしい。

 

な、なに、この、何……!?

 

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えっ何このポーズ…………アリストテレス先生!?

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何?!!?!全然意味わからん!?何この顎クイ!急に作画が耽美になった!!!!!!!ちょっと、どういう事!?ちょっと!?!

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実況してたけど意味わからなさ過ぎて語彙がカスになってるじゃん!!


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あとゼノ先生頻繁に髪の色変わるんですがどういう事!?なんで二巻くらいの間でそんなにころころ髪色変わるの!?!!?どうなってるの!?気分で変えてるの?!

 

後半はまじでこの二人の「祈りの物語」といっても過言ではないので、もしこのブログを読んでいる方がドクストを読んでいなければ、ぜひ読んでください絶対後悔しません。

 

 

……というオタクの狂いは抜きにして、今年ハマった漫画の中でも、ドクターストーンだけは唯一どんな人に対しても大声で「本当に面白いから読んで!!」と勧められる大傑作である。

本当に最終回までつまらない回が一切なく、ずっと論理的に話が進んでいくのは見ていてめちゃくちゃ面白かった……。

 

それを知ったうえで何故か男同士の無言の耽美顎クイに三コマも割かれたオタクの気持ちを考えてください。

 

 

 

九月〜十二月 嘘喰いに人生めちゃくちゃにされる

 

ここからが本題である。

 

九月になったので、オタクは嘘喰いを読み始めた(特に何の因果関係もない)

 

そこで私は出会ってしまった、運命に……………

 

梶隆臣という最高の虚無犬男に……………。

 

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注 虚無犬男とは、心の内側に虚無を抱えており、表面上は犬のように明るく振る舞っているが、ふと立ち止まると何にも自分には残ってないと自覚している男の事である。

 

個人的に他にはバディミッションBONDのルーク・ウィリアムズなどが該当する。

 

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梶隆臣、通称梶ちゃんは激烈面白ギャンブル漫画嘘喰いの第一話から登場する善性と甘さを兼ね備えたイガグリ頭の冴えない一般人男である。

 

だがしかし、ひょんなことから(最後まで読んでも本当にひょんなことである)主人公である貘さん(コミックス表紙を飾っている爆イケ白髪男)と出会い、闇の世界に触れるにつれ、めちゃくちゃ垢抜けてギャンブルの才も発揮していくという、読者を強制的に後方彼氏面させるのに特化した存在である

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ほんとに同一人物か……?

 

一話登場時点では借金を抱えており、闇金達に追われているところを貘さんに助けてもらう。それからはず〜っと一途に貘さんの背中を追い続ける健気な犬男である。ギャンブル漫画の登場人物か?と本気で疑うほど普通の一般人であり、私は当初絶対に死にそうだと思っていた。

 

だがしかし、梶ちゃんは幼少期にかなり凄惨なネグレクトを受けており、借金の原因も母親に金を巻き上げられて代理人にさせられていたという事が判明。貘さんについていく理由も、「何も持っていない自分を、かっこよく死なせてくれる気がしたから」という事が明かされてからは私の人生の歯車は大いに狂った。人生で私を狂わせた男の三本指には入る。怖いよ……

 

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因みに貘さんも梶ちゃんも、お互いの中に理想の幻覚を飼っている(???)のだが、その差が本当に愛おしくて虚無で最高である。是非四十巻まで読んでください。嘘喰いは全四十九巻。一回読み始めたらいつのまにか最後まで読んでるので優しい巻数だね。

 

 

梶ちゃんは当初は本当にギャンブルの知識も経験も乏しい一般人であり、金額的な価値は百円と評された男だが、成長性だけはジョジョの康一くんと同等かそれ以上に高く、あっという間に読者の手の届かないところに行ってしまった。

 

梶ちゃんが活躍するたびに俺は誇らしいよ……。

 

ちなみに嘘喰いは全巻電子で買ったが、三十四巻(梶隆臣好きが全員口を揃えて聖書と呼ぶ)だけは書籍で持っている。全人類買ってくれ!

 

あと様子のおかしい某ピエロに影響され、喧嘩商売と喧嘩稼業も読んだ。意味わからんくらい面白かった。

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こういう漫画です。人に勧めたら私の倫理観が終わってると思われるので安易に勧められないのが難点。あと休載してる。

 

十二月二十五日 推しが殉職する

 

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そんな事ある??

 

 

 

 

まとめ

 

総じて2022年は漫画をたくさん読んだ年になった。まだ呪術とウソツキ!ゴクオーくんとハンターハンターモブサイコ100が残っている!

 

その反面、小説と映画をそんなに見れなかったのは反省すべき点である。来年はもっといっぱい読みたい!

 

あと来年は公式からのささやかなクリスマスプレゼントに殉職を貰わないようにしたい!本当に……

 

それでは。

 

不要不急の外出を避け、全人類「高校でびゅう」をキメろ!(創作BL小説 感想)

毎度の事ながらブログタイトル通りの内容である。

 

オタク、創作BL小説は読んでるか!?!!?ぶっちゃけ読んでても読んでなくても正直関係ない!!

何故なら私が大統領になったら成人済オタクには全員「高校でびゅう」を読ませるからである(腐女子のシル・ヴ・プレジデント)

 

https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=2964490:高校でびゅう1話(pixiv版)

 

https://novel18.syosetu.com/n1324fo/

ムーンライトノベルズ版 

 

こちらにリンクを貼っておく。正直に言ってしまえば、こんなオタクの掃き溜めに過ぎないブログを読むよりも前に、リンクから飛んで同じ気持ちを味わって欲しい気持ちが九割である。

 

読め!!!!!!!!読んでくれ!!!!一人のオタクを救うと思って!!!!!お願いします!読んでください!靴舐めます!!

 

……とは言っても、これに関してはワートリヤクザの奇襲のように、いきなり住所が割れているフォロワーに突然全巻送り付けるという意味わからんくらい頭悪いけど効果的な戦法を取ることができない。

 

何故なら無料で読めてしまうからである。

 

無料で、一人の私という腐女子のお盆休みを精神的にも物理的にも終わらせた最高物語が、読めてしまうからである。

(正確には、二通りあるうちの物語のルートの一つが読める)

 

だがしかし、世の中は大コンテンツ時代。あっちでは海賊たちが映画で大暴れし、そっちでは自称お嬢様がおハーブをキメる時代である。中々オタクという生き物は忙しい。

 

ならば私は、人々に「高校でびゅう」をキメて貰うために、一体何をすれば良いのだろうか……その答えは簡単。

 

私自身がひとつなぎの大秘宝になる事だ!!!!

 

……と、大層な事を言ってしまったが、要は私が狂ったところを心の血反吐吐きながら書き綴るだけの記事である。

 

コロナ感染拡大が再度進み、自宅での自粛生活も慣れてしまった今日この頃、変わらない自宅での生活をちょっと素敵な地獄に変えてみませんか?

 

堕ちろ!!!!!

 

(作者の日下部先生からブログでの紹介の許可は頂いた上で狂っています。)

 

「高校でびゅう」とは

 

日下部しま先生による創作BL小説である。

 

――僕こと小波正義(こなみ まさよし)は、非常に残念なことに、高校進学にあたって、間違った高校デビューを果たしてしまいました。
うっかり不良学校に入学することになった小波は、何を誤ったか狐のお面をつけて学校に入学してしまった。すっかり狐面を被って全く喋らない痛い男として見られるようになってしまったが、変わったものが大好きなクラスの人気者、化野大志に気に入られてしまって……。
◇美形×平凡/人気者×日陰者/いじめっ子×いじめられっ子/赤面症受け/真面目受け/当て馬攻め/三つ巴/

ムーンライトノベルズのあらすじより引用

現在ではpixiv、ムーンライトノベルズ、そして先生の個人サイトに掲載されており、web版では一つのルートのみ読む事ができる。

もう一つのルートは先生のBOOTHで発売されている電子書籍版(上下巻)で読むことができる!まずは3000円握りしめろ!

 

【DL版】高校でびゅう[上] - Shimao - BOOTH

【DL版】高校でびゅう[下] - Shimao - BOOTH

 

まずBOOTHのリンクに飛んでいただけると一発でお分かり頂けると思うが、表紙が最高である。

 

 

この表紙を見るだけで勘の鋭い腐女子の皆様ならお分かり頂けると思う。

 

そう、この物語! これ以上ない程の

 

受容! 救済! 光!

 

腐女子の夜明けに必要な三要素(私独自調べ)を高水準かつオールパーフェクトに満たしている腐女子倍率500倍特攻小説なのである!

 

深夜テンションで高校デビューをあらぬ方向に成し遂げてしまった内気平凡男子(なお主人公なので頭のネジは三本くらい緩んでいる)に執着するスクールカーストの絶対的トップ闇深陽キャヤンデレもある)からしか得られない栄養素、あるじゃないですか。億が一にも貴方が知らなくてもこの世にはあるんですよ。

 

最初は互いに何を考えているのかわからない二人が歩み寄り、互いが互いに救われるんです……光の過剰摂取は軽率に人を殺す。

 

お前は狂う! 二つのルート

 

何度か述べている通り、この物語には二つのルートがある。

前述した、同人誌の表紙にもなっている闇深陽キャ化野大志(あだしの たいし)が攻めの化野ルート。

 

そしてweb版のルートである、もう一人の攻め、西園誠(にしぞの まこと)が攻めの西園ルートである。

 

この二つのルートが人を大いに狂わせるのである。

 

ここで初めて登場したもう一人の攻め、西園という男は、最初は創作BLという枠組みにおいてはよくある、当て馬的ポジションのキャラクターであった。

クラスの絶対的王者である化野の幼馴染で、クラス替えで正義と隣になった事をきっかけに少しずつ交流が増え、ちょっとこいつのこと気になるな……というところまではいくが、絶対神(この場合は物語の作者)により絶対に主人公とくっつく事はない、そんなポジションにいる。

 

私はそういう当て馬ポジの男が好きだ。となりの怪物くんでも山口の方が好きだ。正統すぎて日の目を浴びれなかった男達が大好きだ。

 

だから大いに狂った。

 

化野ルートは甘い(というには毒が強い部分もあるが、それは読んで確かめて欲しい)順当に攻めとして最初から降臨していた男と主人公がくっつくからである。

 

だが西園ルートはその比ではないくらい苦しい。何故なら、強固な運命力が存在する化野と正義の運命をねじ曲げて、西園との新たな運命を構築するまでの道筋を描いているからである。

 

どちらも救済が描かれる事には変わりないのだが、その対象が異なるのだ。

 

化野ルートで救われるのは攻めである化野だが、もう一方の西園ルートでは、主人公である正義が西園という男の存在により救われ、困難に立ち向かう様が描かれている。

 

恐らく、この物語を読んだ人類が真っ先に想定する一番綺麗なハートは化野ルートの方だと思う。

 

内気狐面ぼっち主人公に異常に執着し、アッー!な関係まで持つ謎深陽キャ、二人の関係性があまりにも運命だからである。この二人がくっつくのは創作BLという物語の枠組みにおいてあまりにも順当である。(実際化野ルートの方が全体的な糖度が段違いに高い)

 

だが、この二人の関係性がある一つの提案によって徹底的に壊れてしまった後に、元々存在していた運命力の上から新たに覆い被せるように西園との関係性が描かれるのだ。

 

極力直接的なネタバレは避けるように書いているのだが、あらすじにも書かれているのでこれは許されるだろうと思って書く。

 

この物語にはいじめのシーンが含まれる。その標的にされて精神がすり減り、大丈夫が言えなくなってしまった正義に、なんとかして大丈夫と言わせたい西園の関係がばかくそ萌えるのだ。まじでドストレートに萌えるしか言えなくなるくらいである。大丈夫じゃない時ほど大丈夫と言ってしまう受けに血の涙を流しながら興奮する腐女子の皆様はご起立してくれ〜!!

 

化野という、強すぎる攻めがこの物語には存在するからこそ、彼の存在の上で成り立った正義と西園の関係もまた、一つの強固な運命なのである。

 

腐女子は運命論者なので、すぐ運命にしたがる……。

 

二つのルート、そのどちらも甲乙付け難く、どちらも人を、私を狂わせる。

なのでどちらを先に読めば良いのか、という問いに対しては、晩御飯は寿司か焼肉かレベルで返答に迷う。

因みに私は西園ルートから化野ルートを読んだ。実際に先生が書かれた順番も西園が先らしいので、それが正規ルートなのかもしれない。

実際西園ルートを終えた後の化野ルートはめちゃくちゃ清々しい気持ちで読める。苦しんで枕に顔を埋めながら読む必要がないからだ。高純度の“救い”を続け様に流し込まれて死ぬが……どっちを先に読むにしても待っているのは心地の良い「死」である。安心安全!

 

因みに私は西園派のオタクである!!!!!!!

 

全人類みんな西園に狂え〜!!!!

狂ってくれ〜!!!

狂え〜!

 

最後に、西園派大歓喜の素晴らしい動画を貼っておく。西園ルートを動画にして頂いた最高動画である。

完結記念のものなので、どうしてもネタバレ要素が含まれるのだが、西園ルートの受容、救済、光がいっそ苦しい程含まれているので、ネタバレを喰らっても構わないという方はまず見てもらって、物語の恐ろしさに打ち震えて欲しい。ネタバレ嫌な人は全部読んでから死んでください。

本編はこの動画にも負けないくらいめちゃくちゃな苦しさを提供してくるぞ!!!

 

それじゃあ、私はもう一回読んできます。地獄で会いましょう。

 

(ブログにしてもいいよという許可を下さいました日下部しま先生に心から感謝申し上げます。このブログは先生へのラブレターのような何かです。)

ウルトラマンは爆裂萌えキャラだった(シン・ウルトラマン 超初見感想)

久しぶりのブログタイトル通りの内容である。

 

オタク、シン・ウルトラマンみた???????

 

私はつい先程、公開初日に見てきた。しかも人生初のIMAX(4DXはモルカーの劇場総集編で体験した)

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見てないなら、まずは劇場に向かって走れ!!!

何故ならこの記事にはそこそこのネタバレオタクの与太話が大量に含まれているからだ!!見てからでも遅くない、多分。この映画、初見でもだいぶわかりやすく作られてるから!!(だが流石に庵野秀明完全初見だと度肝抜かれる)

 

と、言うわけで、今回のブログは

 

ウルトラマンをまじで一ミリ程度しか知らないオタクが公開初日に見に行って、ウルトラマンって爆裂萌えキャラだな……」と認識を改めるまでの経緯を綴る。

 

 

この記事を書いた人間について

 

冒頭にも述べた通り、私はウルトラマンをまじで一ミリ程度しか知らない。

なんかタロウがいて、ウルトラ母みたいなのがいて、十年くらい前につるの剛士がドラマに出てたんだっけ? あと三分くらいしか地球にいれないんだっけ? くらいの知識しかない。

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ウルトラの母はこれらしい。強烈な見た目だ……。

 

ドラマを一度も見たことないし、なんかシュワッチ!!ってしてる感じのイメージしかない。

 

そんな人間が、何故公開初日に勇んで鑑賞しに行ったのかと言われれば、それは単にシン・ゴジラと、米津玄師がいたからである。

 

 

2016年、私は人生で初めて特撮映画を見た。それがシン・ゴジラだった。私と同世代なら、そんな人も多いと思う。

 

一人劇場に見に行った。その数日後、この映画が噛み砕けなくて、もう一度見に行った。私の人生の中で、同じ映画を見るために劇場に足を運んだのは生まれて初めての経験だった。あの、俗に言う内閣総辞職ビームをもう一度見たいと渇望してしまったのだ。

 

巨大不明生物による蹂躙、哀愁、絶望、そしてほんの僅かな希望。それを求め、私の心はゴジラに支配された。劇場で見れてこれほど感謝した映画もない。ジブリ表現の様に、全身の毛が逆立った。

 

神とも悪魔とも形容できる、作中の日本と私の心を荒らしまくった巨大生物。人類よりも遥かな高みにいる存在にしがみつこうとするちっぽけな人間。それが対峙する。

 

その後のTwitterでのシンゴジラリアルタイム実況も含めて、何物にも変え難い映画体験だった。

 

そんな映画を撮った庵野秀明が、今度はシン・ウルトラマンを撮る。

 

そして主題歌は米津玄師だった。私は米津玄師と常に同ジャンル同カプ同解釈という奇跡のオタクである。(オタクの戯言)

 

Lemonにアイカツのカレンダーガールを重ねて涙し、ニコニコのゴーゴー幽霊船の手描きMADで興奮し、感電MADでイカれてしまった米津玄師を見てきた。

 

米津玄師が主題歌を担当する映画・ドラマはハズレがない——それだけが、それだけで私がこの映画を観る理由には十分すぎる程だった。

 

 

でもウルトラマンってぶっちゃけ不気味じゃない?

 

この映画は始まって五秒でめちゃくちゃ強烈で濃厚な"""庵野秀明"""の原液みてーなもんをひたすら見せられる。

 

画面を埋め尽くす文字、文字、明朝体明朝体!!!!

観客に理解させる気は一切ない速度で、濃い情報がひたすら流し込まれる。絶対に一回見ただけでは理解出来ない。

矢継ぎ早にひたすら怪獣が日本に現れては人類の知恵と兵器によって駆除される情報を流される。(この時点でめちゃくちゃ人類すごいと思った)

 

最初はシンゴジラみたいな巨大生物が現れて日本は大混乱に陥るのだが、それも数度になると日本人はそれに順応して対応が素早くなってくる。防災庁という省庁を作り、体系を整え、不足の事態にもプロフェッショナルが即座に対応するようになる。小学生は学校への登校中に昨日現れた怪獣について熱く話す。……人間、まじで順応はえぇ〜!!多分私が作中にいても慣れていく気がする。

 

そんな日本でも、対応がめんどくさくてたまらん怪獣が出てくる。電気食べるし、駆除しようとしてもミサイル撃ち落とすし、ついでに透明になる。そんな奴(その怪獣すらも元ネタがあるらしいが、前述した通り私はウルトラマンを知らないオタクなので全く分からない。でも問題ない)

 

そんな中、颯爽と現れたのが、——そう、ウルトラマンである。

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…………ぶっちゃけ、かなり不気味じゃない?

 

これはウルトラマンまじ初見の令和クソオタクのカスみたいな意見なのだが、ウルトラマン、めっちゃ怖くない? これは私が太陽の塔に言い表せない恐怖を覚える感性のオタクだからかもしれないが。

 

何を考えているのか分からない顔立ち、敵か味方か、意思疎通出来るのかも分からない圧倒的人外の風貌。銀色でメタリックな身体。人間によく似た身体こそ持っているが、何もかもが違う。

兎に角、この得体の知れない感じが、私に恐怖心を抱かせる。

 

正直、深夜にウルトラマンが立ってるのを見たらびびって失禁すると思う。

 

とまあ、この映画の主人公をボロカスに言ってしまったが、これが令和のウルトラマン初見オタクの純粋な感想だった。

 

だが安心して欲しい。

 

ウルトラマン登場から十分後にはめちゃくちゃな萌えキャラになってるから。

 

ウルトラマンは爆裂萌えキャラ

 

ウルトラマンは怪獣と戦う。人類を守る為に。

 

何を考えているのか分からないのは、ウルトラマンゴジラも同じだ。人類と同じ言語は持たないし、得体の知れない光線を出す。

 

だが、ウルトラマンゴジラとは違う。明確に、人類を守って戦う。何も言葉は介さないが、行動と佇まいだけで人類に圧倒的な「安心」を与えてくれる存在だった。

 

これまたボロカスに言うのかと思われるかもしれないが言わせてもらうと、特撮をほぼ知らない私のような人間がウルトラマンを見ると、節々に「ダサカッコ良さ」を覚えた。

 

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このポーズで筋トレ一歩手前みたいな足の曲げ方してビーム撃つの、冷静にこれだけを事実として抽出して見ると、ちょっとダサくない?……これ以上はファンを殺しそうなのでやめておく。

 

だが、このちょっとした垢抜けなさが、ウルトラマンを爆裂な萌えキャラにしていると思った。

 

何を考えてるのかまるで分からない巨人が、

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こんな元気いっぱい!!太陽さんさんにっこにこ!!みたいなポーズで突然現れて(作中のシーンはシリアス一辺倒だが)

ものすごくよい姿勢でくるくる回りながら戦い、ちょっとダサいビームの撃ち方をするの、

 

めっっっちゃ可愛いのよ、これが……

 

ウルトラマンは戦い始めた瞬間にめちゃくちゃ萌えキャラになる。

何も喋らないし、何考えてんのかわからないから、登場シーンではひたすらに不気味さしか与えないウルトラマンが、言葉よりも雄弁に、戦う姿を見せるのだ。

 

物語序盤では、ウルトラマンがただの巨人ではなく、人間(どすけべな斎藤工)となにやら凄い力で融合した、人間でも外星生物でもない中間の存在である事も明かされて、ウルトラマンへの感情移入が止まない。

 

気付いた時、私はあんなにも不気味だと思っていたウルトラマンを、心の底から応援していた。

 

たった二時間かそこらで、ウルトラマンは私のヒーローになった。

人間を愛し、人間の可能性を愛した故に、死ぬ覚悟で地球を守ったウルトラマンに、私も愛で返さなければならないと思った。その結果がこのブログである。

 

この映画は観客をウルトラマンに激萌えさせ、ウルトラマンというヒーローを心に住まわせる為の映画だった。

 

シン・ゴジラではゴジラ対人間の構図になっていた為、ゴジラに怯えながら、人間がんばえ〜!!と応援する事が出来た。

 

この映画では、その人間のポジションがウルトラマンなのである。そんなん応援するしかないやん!!!!

 

今作のウルトラマン可愛い。小難しい単語がひたすら並ぶ今作で、これだけは確固たる、分かりやすい事実である。(だがめっちゃ楽しい娯楽エンタメ映画なので、気負わず劇場へ行け!!)

 

そして、可愛いと同じくらい、ウルトラマン「正義と真実と美の化身」だった。

ただ美しかった。その姿も有り様も、立ち姿も。

不気味だと思ったのはほんの数分だけだった。後はウルトラマンの持つ力に、圧倒的速度で吸い込まれていった。

 

正直、シン・ゴジラを過度に期待しすぎると肩透かしをくらうかもしれない。

だが、空想特撮映画として、ウルトラマン激萌え映画として、この映画は五百億満点だ。決して損はしない。メインの人間達もそれぞれに良い味を出しているし、人間の底力をこれでもかと見せてくれる。あとシン・ゴジラ観に行った人はにやりと出来る色々もあるので観に行って欲しい!

 

てかこのブログ記事だけだと津田健次郎のやたらいい声の敵とか山本耕史の蠱惑的な演技とか全然書けてないから、まじで見に行って男のサイコ〜さと強い長澤まさみをめちゃくちゃ浴びて欲しい!!

 

 

ありがとう庵野秀明

ありがとう米津玄師!

 

私にウルトラマンは萌えて燃えるという事を教えてくれてありがとう!!

 

シン・仮面ライダーも楽しみにしてる!!

 

M八七

M八七

  • 米津玄師
  • J-Pop
  • ¥255

 

この曲を最後に聴いた時、ものすごく爽やかな気持ちになりました……

 

もう一回私は米津玄師聞いてくるので、それじゃあ。

 

ワールドトリガーと様々な自我を破壊されたオタク

およそ半年ぶりのブログタイトル通りの内容である。

 

オタク、ワールドトリガー読んでる!?!?

 

ワールドトリガーといえば、定期的に存在しないキャンペーンが開催されては家に全巻送られてきたり、気になるとTwitterで一言呟くと気づけば家に全巻送られてくる都市伝説がバズっているコンテンツとして有名だ(私の中で)

 

——そして来る11月某日。

 

私の家にもワールドトリガーが全巻送られてきた。

 

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別に都市伝説じゃなかった。

 

これは友人から送り付けられたものだが、私もその前にバディミッションBONDを誕プレと称して押し付けたので、これはオタクの矜持のぶつかり合いである。

 

ワールドトリガーを読んでないオタクは何かを言う前に読め!!!飛ぶし狂うし最終的に人間じゃなくなる。

一度読んだら最後、作者の葦原先生の健康長寿と世界平和を祈るだけしか出来ないモンスターになる。読もう!読まんかい!!!!!!!!!!

 

 

 

 

——この記事は2021年の終わりにワールドトリガーに様々な自我を一つ残らず破壊されて死にそうなオタクの備忘録である。

 

 

とりあえず後悔しないからワールドトリガーを読め!!!!!!!!!!!

 

自己紹介

私 

ワールドトリガーを送りつけられて全巻読んだオタク。月曜日の忍者と極道と週刊少年ジャンプの更新とこうしくんに異様に辛辣なハム太郎を生きがいにしていた。

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こうしくんに異様に辛辣なハム太郎の図

 

女オタクとしての自我やワンピースに興奮する夢見る少年としての自我、腐女子としての自我、推しの事をえっちな目で見るモブおじさんとしての自我などをワールドトリガーによって一つ残らず木っ端微塵に破壊されたオタク。

リリエンタールも実力派エリート迅もROOM303もBBFも勢いで全部履修した。生駒隊のことが好きが一周回って許せない。

 

ワールドトリガー

爆裂面白遅効性SF集団戦漫画。作者は葦原大介先生。

四人いる主人公の一人は主人公補正が全くと言っていい程存在しないが、その唯一の補正をメンタル面のみで神様が〇〇を作る時の画像のオチ並みにバカほど受けた結果、人生五周目狂人のようになった事でお馴染み。

この漫画の一番正しい認識の仕方は「さらっと常識人ヅラして出てくる多様な狂人達の大博覧会」だと思う。(個人の感想です)

 

君も今日からワートリを読めば自分を一般人だと思い込んでいる様々な狂人達からしか摂取できない栄養素が得られるぞ!

 

さてこれからは私がワートリに狂ったポイントをいくつか紹介する。

 

1 ワートリの狂人が更なる狂人(くるんちゅ)を生み出す

 

1%の狂人を与えられてオタクが「うめ うめ」していたら葦原先生が突然「ただ今より500%の狂人を投与する!!」といって日常に溶け込む才能がありすぎるフルスロットルの狂人をお出しするのがワールドトリガーという脅威の作品であった。

 

私は浮かれてカレーを大量に食べていたので終了後に死んでしまった。その状態で「おかわりもいいぞ!」といわれるのがワートリだった。

 

私は常識人ヅラしてる異常人(例 SHERLOCKのジョン、ブラックラグーンのロック、オードリー若林)が大好きな星の元に生まれついたオタクなので、ワンちゃんが骨っこを見つけた時のように尻尾振って大喜びしてしまった。

 

それが最も顕著に現れているのが事もあろうに主人公のうちの一人だった。

 

三雲修というメガネである。

 

少年漫画の主人公としての才能という才能を与えられなかった十五歳の中学生だ。

 

 

 

修の狂人具合は見ていていっそ気持ちが良いくらいで、例えば敵に狙われている仲間の事を先輩から「死ぬ気で守れよ」と言われてマジで死にかけたり、入隊試験で落とされた組織にどうしても入りたくて上層部に直談判しようとペンチで有刺鉄線を切って警戒区域に無断侵入したりしている。

後は自分が共通の敵になるように仕向けられた記者会見に、死にかけて重症の姿のまま挑み、堂々と自分の意見を貫き通したりする。

 

いや、よくよく考えたら気持ちよくないよ、怖いよこんな十五歳……どんな人生歩んだら記者会見のスキルがMAXの十五歳が生まれるんだよ!!!!!!どこでスキルの熟練度上げるんだよ!!!

 

修、お前多分ヤのつく自由業の界隈に突然ぶち込まれてもなんとかなる対クソメスガキに対して無類の強さを誇りすぎなんだよ。

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これはオタクが想像したメスガキに対して強すぎる三雲修

 

ワールドトリガーは少年漫画のような派手で強いキャラクターやドラマチックな設定を持ったキャラクターも大量に出てくるが、私のような捻くれたオタクに突き刺さって抜けないのは他の漫画ではモブキャラにすらなるのか怪しい凡人の狂人だった。

 

あとは普段はツッコミキャラだけど集団から解き放たれた瞬間にめちゃくちゃ狂人になったりやっぱり圧迫面接記者会見にバカくそ強い爽やかブラコン男など、狂人を語るには一日じゃ足りません。

 

ちなみに修はその狂人度を見込まれて所属する組織の偉い人の推しになってるぞ!どないなっとんねん

 

2 人は死んでるけど死んでないしでも死は身近にあるしこれから死にそう

 

ワールドトリガーは現状人は死んでない(一部除き)が人体の切断面はバンバン出るし首チョンパもされる。

これは戦う身体と日常生活を送る生身の身体が分けられている結果、すごく異様な光景になっているのだ。

因みにワールドトリガーの世界では首チョンパされる時も痛覚などはないので安心して推しの四肢が無くなっていく様を見れる。リョナラー歓喜の設定すぎる。

 

ワールドトリガーは四年前に主人公達の住んでいる三門市に異世界からの侵略者が攻めてきたので、そいつらから世界を防衛する為に戦う組織、ボーダーをメインにして進んでいく物語だ。

そしてその四年前の侵略では、多くの人が死んでいる。

メインキャラの中で、家族や友人を失ったり、家が壊されたり、そのような事を経験していないキャラは少なくない。修の通う中学校では避難訓練で地下シェルターに逃げ込んだりする。

 

登場するメインのキャラクターは死んでなくとも、彼らの大切な人はぼんぼこ死んでいる。彼らは死のない世界で戦っているが、世界は常に死と隣り合わせなのである。

キャラクターはあっけらかんとした性格の奴が多いのでつい忘れがちだが、彼らは我々の世界とは全く違う世界を生きている。

 

これからキャラが死ぬ展開がありそうで狂いそう。オタクは死ぬキャラに弱い。みんな弱いよ。強いのはガビ山先生とかだけだろ……。

 

つまりいくらでも不穏にし放題というわけです。

 

3 思春期のアンバランスさと歳の差と切なさと心強さと……

 

上記の続きになるが、この世界の不安定さとキャラクターの年齢が良い出汁を出しすぎている。

 

メインキャラクターの年齢層は一部を除きおおよそ15歳から21歳である。

わかるか!?!!?!!?思春期真っ只中の少年少女達が人を倒す為に武器をとり人をチョンパしたり撃ったり爆撃したりするアンバランスさが!!!!

 

それを心から楽しんでいる子供もいれば、家族を失った復讐心からきている子供もいれば、人が怖くて撃つ事が出来ない子供もいる。

 

総じて言えるのは、彼らはまだ20年も生きていない、学生生活を謳歌したり、部活を楽しんだりする権利を持つ子供達であるという事である。

 

そんな子供達が闘いを自ら選び、自分が何者であるかを証明しようとする物語が、ワールドトリガーでは描かれている。

 

そしてここがめちゃくちゃ萌えポイントなのだが、ワールドトリガーは歳の差がめちゃくちゃ熱いのだ。

大人になると、一歳やニ歳差なんてほぼ誤差だろ……と思うようになってしまうのだが、彼らの大半は高校生。高校生といえば歳上の先輩が、とてつもなく大きく見える年頃である。

私がもう誤差だろ、と思うような僅かな歳の差で大きく態度が変わるキャラ達を見ていると、まじで微笑ましい気持ちになって母性が芽生える……。

まじで歳の差だけに関して見れば小さい世界に生きてる……。ちいかわ……。

 

あと隊の中では一番の年下のキャラが普通に先輩として出てくると感覚がバグる。(え!?ひさとと太一ととりまる年齢一緒!?!!?!!?!!?!みたいな)

あれ!?ちいかわだったのが急にオデクロプスになった!?レベルで何度か見てしまう。

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4 クソデカ感情は世界を救うってワケ!!!!!!!!!!!!!!

 

ここからは自分の目で見て確かめろ!ワールドトリガークソデカ感情!!

 

まじで命救ったり逆に救われたり生きる理由を与えたり都合の良い女みたいになったり焼肉食ってカッコつけたり試合中暇だから涼しい顔してみんなに見られてるのわかってる上で雪だるま作ったり他のチーム全員ジャージっぽいのにコスプレ感あって嫌だからスーツを隊服にしたら一番コスプレ感出てしまったり等速直線運動したりするからな!!!!!!

 

 

……失礼しました。途中から立ってるだけで面白いワールドトリガーセフィロスこと二宮匡貴の面白奇行セレクションになってしまいました。

 

 

 

読もう!ワールドトリガー!トリガーオン!

では、オタクはBBF読んできます。