ブログタイトル通りといったら引かれそうなので今回は言わない。
オタク、『マチネとソワレ』読んでるか!?!!?!!?!!?!
読んでなかったらまず読んで欲しい!!話はそれからだ!!世界はマチネとソワレを読んでから始まるから……(オタク特有のクソデカ比喩)
まずはこのリンクに飛んで第一話を読んで欲しい。このブログタイトルの意味が全部わかる!
…………一話、読みましたか!?!
そう、この漫画は主人公が一万円でう◯こを拭く漫画である!!!!!!
(いやこの漫画の肝は全然そこではないんだけど、この初手のインパクトがどうしてもぬけなくて……)
ところで話は変わるが、このブログの読者の貴方がオタクとして、一番興奮する瞬間はいつだろうか?
私はこの漫画を読んで確信した。
それは、「意味分からんくらい面白い作品に出会った時」であると!
そして、そう。
マチネとソワレは、意味わからんくらい面白い漫画である!!
(他には嘘喰いのエアポーカー編とかハンターハンターとかドクターストーン、喧嘩稼業も私は意味わからんくらい面白かったです)
真面目に書くと、マチネとソワレは大須賀めぐみ先生による激アツ異世界トリップ系演劇漫画である。
えっ!?こんな『血湧き肉躍る漫画が描きたい』って言ってるゴリゴリ漫画バーサーカーの先生が演劇漫画を!?
……その通り!!『マチネとソワレ』は血湧き肉躍るゴリゴリのアクション演劇バトル漫画だ!!!
一話を読んでもらえたら大まかな事はわかってもらえるのだが、この漫画は五年前に死んでしまった天才俳優の兄の『2号』としてしか求められてなかった弟が、兄が死なずに自分が代わりに死んでしまった世界へと転移してしまうところから始まる。
めっちゃ続きが気になる導入〜!!めっちゃ続きが気になる導入と言いなさい。
この漫画の凄いところはとにかくページを捲ると息継ぐ間も無く『舞台への渇望』、『天才の兄への劣等感と強烈な自己承認欲求』『演者として周囲を巻き込んでいく狂気』『暴力』そして『異様に解像度の高すぎるTwitterのオタク描写』が襲いかかってくるところである。
『マチネとソワレ』は攻撃力が高い演劇漫画なので、私が作品に求めている要素を完璧に満たした上で百億点満点の答えを出してくれる。
それとはすなわち、『天才との才能の差』『狂気』である。これが嫌いなオタクおらんくない? 主語でかい? ごめん。
まずは『天才との才能の差』。
常に天才の兄・御幸と比較され、どんなに高名な舞台の主役に選ばれたとしても「弟だから」と言われ、母親にも兄の代わりとして見られている主人公の誠。
そんな彼が凡人なのかというと決してそんな事は無く、彼はどちらかと言えば『努力型の狂人』である。
兄と比較され続け肥大した承認欲求、紛れもない本物の天才肌の兄と幼少期から一緒にいた事による日々の努力、舞台への渇望。それが彼を主人公たらしめている。
冒頭の一万円でう◯こ拭く行為だって、金が紙切れに変わった男の演技をする為だし……そして誠の涙ぐましい努力を平然と超えていくのが天才の兄である。狂いそう〜〜!!!!
そんな誠が兄に追いつき打ちのめそうとする話、絶対面白いじゃん。面白いんですこれが。
次に『狂気』。
この漫画、というか大須賀めぐみ先生全般に言える事だが、揃いも揃ってキャラクターに覚悟がガン決まって狂気に染まってる奴しかいない。
兄は『妊婦の役に入り込む為に想像妊娠する』とかやりたい放題している。
あととにかくこの漫画は演技に真摯すぎてよく人を殴る。あれ?初対面の人を殴っても許される世界なのか?と思うくらい殴る。流石は大須賀めぐみ先生だぜ。そもそも先生はこの世界は修羅の国って言ってたのでまあそういう事である。
他にも穏やかに談笑した次のページでは、
主人公が山に埋められてたり、
(一応)ヒロインっぽい女はpixivでオメガバース設定で兄×夢主のnmmn夢小説を上げるゴリゴリの夢女子だったりする。
別の意味で狂気に染まり過ぎだろ。
因みにこの漫画は前述した通り異様にTwitterのオタクの解像度が高い。大須賀めぐみ先生は『ガチ』である。そんじょそこらの生ぬるいオタク像なんて鼻で笑えるくらいに解像度が高すぎていっそ恐怖を覚えるくらいにはなんかすごい生々しいオタク像がそこにはあった。
ヒロインが鍵垢ではないけど小説をTwitterにあげる時はリス限にしてるとこの生々しさとか……原作に出番全然ないけど大手の同人絵描きが一枚絵描いたら二次創作人気がめちゃくちゃ出たサブキャラとか……なんか全部『ある』。コワ……(まじの畏怖)
実写版ヲタ恋はこの解像度を見習ってほしいと思ったけどこの解像度を劇場で突きつけられるとオタクの大半が狂い死ぬのでやっぱりやめて欲しい。
そしてう◯こ拭く見開きと埋められる見開きで大体お分かりいただけると思うのだが、とにかくこの漫画、しいては大須賀めぐみ先生の漫画は、見開きの力が凄い。
多分私が今まで読んできた中でも一位を争う位、兎に角見開きのインパクトが凄まじいのだ。
見開きの為に読んでると言っても過言ではない。
ここぞと言わんばかりに見開きに「狂気」「情熱」そして「カタルシス」を詰め込みまくっている。兎に角見開きを見てほしい。
マチネとソワレもそうだが、先生の前作の『VANILLA FICTION』の見開きはもうスタンディングオベーションしか出来ないものばかりなので、是非読んでほしい。
因みにこの漫画の登場人物である鞠山雪彦は私の中で未来永劫ベストファーザー賞を受賞しました。お前の事が嫌いな読者は絶対にいないよ〜!!!
最後に。私はアクタージュが好きだった。新刊は発売日に買い、毎日せっせこ人気投票に投票するくらいには好きだった。原作者のせいでもう二度と続きが読めないと知った時は恨み言を吐いた。(勿論マツキ氏に大してである)未だに私の予測変換でマツキタツヤと打つと💢マークが付いてくる。
あの漫画を読んで心を躍らせた時の私は、心の奥底に仕舞い込まれて、もう二度と純粋には出て来ないだろうと思っていた。
マチネとソワレを、読むまでは………………。
この漫画はアクタージュと同じ熱狂、同性間クソデカ感情、狂気を味合わせてくれた。それだけでも私は本当に嬉しい。ありがとう、大須賀めぐみ先生。完結までずっと応援しています。
そしてめちゃくちゃ面白漫画、マチネとソワレは2023年1月現在12巻まで発売中。1巻読んだら気づいたら最新刊まで読んでる!断言します!
読んでください!!!
ではこれから私は魔王を読んできます。それじゃあ。